「組み込みエンジニアに転職したいけど、どんな資格が必要?」「資格を取ることでキャリアアップに有利になるの?」といった悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
組み込みエンジニアは資格を取得しておくことでどのようなメリットが得られるのでしょうか。また、どのような資格を取得するのが有効なのでしょうか。
この記事では、組み込みエンジニアが資格を取るメリットやおすすめの資格、それぞれの資格がどのような場面で役立つのかについて詳しく解説していきます。
目次
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- 組み込みエンジニアが資格を取るメリットとは
- 組み込みエンジニアにおすすめの資格18選
- - 1.IPA 基本情報技術者試験
- - 2.ETECクラス2
- - 3.IPA ITパスポート
- - 4.IPA 応用情報技術者試験
- - 5.IPA 情報セキュリティマネジメント試験
- - 6.IPA エンベデッドシステムスペシャリスト試験
- - 7.第一級陸上無線技術士
- - 8.工事担当者の総合通信
- - 9.電気工事士や電気主任技術者
- - 10.技術士
- - 11.OPCEL
- - 12.iNARTE-PS
- - 13.LPIC
- - 14.ETEC
- - 15.機能安全の認証機関の資格認定
- - 16.プロジェクトマネジメント関連資格
- - 17.システムアーキテクト
- - 18.情報処理安全確保支援士試験/SC
- 組み込みエンジニアの資格の選び方
- 組み込みエンジニアの就職・転職ならベスキャリ機電で
組み込みエンジニアが資格を取るメリットとは
組み込みエンジニアが資格を取るメリットとは何なのでしょうか。これらのメリットを把握してから資格を取得するようにしましょう。
スキルアップにつながる
組み込みエンジニアが資格を取得することで、スキルの向上が期待できます。
組み込みエンジニアとして活躍するには、プログラミングやハードウェア、リアルタイムOSなど幅広い知識が求められます。資格取得を目指すことで、体系的に技術を学び直し、自身の理解度を客観的に確認することができるでしょう。これにより、スキルの底上げができ、日々の業務の質や効率も向上するはずです。
また、資格勉強を通じて得た知識を実務に応用することで、問題解決力や設計精度の向上につながります。このように、資格を取得することは組み込みエンジニアとしてのスキルアップに直結するのです。
年収アップにつながる
組み込みエンジニアが資格を取得することは、年収アップにつながる可能性があります。
企業は、技術的な裏付けがあり即戦力となる人材に対して高い評価を与える傾向がありますし、資格取得者には専門知識の習得や学習意欲の高さが示されるため、昇進・昇給の対象になりやすいという側面もあります。
特に組み込み系の開発現場では、専門的なハードウェア知識やリアルタイムOSの理解が求められるため、資格を通じてそれらのスキルを客観的に証明できることは大きなアドバンテージになるでしょう。さらに、社内外のコミュニケーションにおいても信頼できる技術者であるという評価につながり、待遇面だけでなく仕事の幅や責任範囲が自然と広がる可能性があります。
転職に役立つ
組み込みエンジニアが資格を取得することで、転職を成功させるのに役立つというメリットがあります。
実際、「組み込みエンジニアのキャリアに関するアンケート調査」では、組み込みエンジニアの約7割が「転職に前向き」であるという結果になっています。このことから、多くの組み込みエンジニアがより良い待遇や環境を求めて転職を視野に入れていることがわかります。
こうした競争環境の中で、他の求職者との差別化を図るためには、資格の有無が重要になると考えられます。特に、組み込み技術の専門資格を取得していると、実務能力を客観的に示す材料となり、企業側に即戦力としての印象を与えやすくなるでしょう。
組み込みエンジニアにおすすめの資格18選
ここからは、組み込みエンジニアのキャリアに役立つおすすめの資格を紹介していきます。
組み込みシステム技術協会の調査報告書によると、企業が新人社員に持っておいてほしい資格に関して、「必要な資格」と回答した企業が存在しているものは以下でした。
- IPA 基本情報技術者試験
- ETECクラス2
- IPA ITパスポート
- IPA 応用情報技術者試験
- IPA 情報セキュリティマネジメント試験
- IPA エンベデッドシステムスペシャリスト試験
また、「組み込みエンジニアのキャリアに関するアンケート調査」を見ると、「スキル(キャリア)アップに必要な資格」は以下となっています。組み込みエンジニアの業務に関係あるものだけをここでは解説します。
- 第一級陸上無線技術士
- 工事担当者の総合通信(旧:AI・DD総合種)
- 電気工事士や電気主任技術者など
- 技術士
- OPCEL
- iNARTE-PS
- LPIC
- ETEC
- 機能安全の認証機関の資格認定
- プロジェクトマネジメント関連資格
- システムアーキテクト
- 情報セキュリティスペシャリスト試験(現:情報処理安全確保支援士試験/SC)
これらについて解説していきます。
1.IPA 基本情報技術者試験
IPA(情報処理推進機構)の基本情報技術者試験は、IT全般の基礎知識を幅広く問う国家資格であり、組み込みエンジニアにとっても有用な試験です。
プログラミングやアルゴリズム、ネットワーク、データベース、情報セキュリティなどの分野がカバーされており、組み込み開発に必要な基礎力を身につけることができます。とくに、C言語による開発やシステム全体を理解するための論理的思考力を養える点は、実務に直結するでしょう。
また、プロジェクトマネジメントや品質管理の観点からも有益であり、将来的にチームリーダーを目指す際の信頼性向上にもつながるでしょう。若手や未経験者のキャリア形成に最適な資格といえます。
2.ETECクラス2
ETECクラス2は、一般社団法人 組込みシステム技術協会(JASA)が認定する資格で、組み込み技術者としての基礎的な知識とスキルを証明するものです。
試験ではリアルタイムOS、マイコン、周辺機器制御、ソフトウェア開発プロセスなど、組み込み開発に不可欠な分野を広くカバーしています。組み込みエンジニアとして働くうえで必要な理論と実践力の土台が問われるため、新人技術者や未経験者のスキルの証明手段として有効です。
また、現場では限られたリソースの中で安定動作するシステムを構築する力が求められるため、ETECクラス2の学習内容はそのまま実務に直結し、即戦力としての評価にもつながるでしょう。
3.IPA ITパスポート
IPA ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、ITに関する基本的な知識を問う入門レベルの資格です。
情報セキュリティ、ネットワーク、システム開発、マネジメント、経営戦略など、IT全般の広範な分野をカバーしています。組み込みエンジニアにとっては、技術スキルだけでなく、業務の全体像やIT戦略への理解を深めるうえで有用です。
たとえば、製品開発に関わるプロジェクト管理や品質管理の知識、情報セキュリティ対策の基本原則などは、組み込み機器の設計・実装時にも重要な要素です。特にIoT化が進む近年では、組み込み機器がネットワークにつながるケースが増え、ITパスポートで学ぶ知識が実務で役立つことも多いでしょう。
4.IPA 応用情報技術者試験
IPAの応用情報技術者試験は、ITエンジニアとしての中級レベルの知識と応用力を認定する国家資格です。
試験では、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティ、マネジメントなど幅広い分野が問われ、理論と実務のバランスが重視されます。組み込みエンジニアにとっては、仕様策定や開発プロセスの最適化、品質管理、情報セキュリティなどの知識が、より堅牢で効率的なシステム開発に役立ちます。
また、システム全体を俯瞰する力や、他分野との連携に必要な基礎力を養うことができ、技術者としての成長やキャリアアップにもつながる実践的な資格といえます。
5.IPA 情報セキュリティマネジメント試験
IPAの情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティの基本的な知識と管理能力を持つ人材を認定する国家資格です。情報資産の保護、リスク評価、対策の立案・運用、法令遵守など、セキュリティ管理に必要な幅広い知識が問われます。
組み込みエンジニアにとっても、ネットワーク接続機能を持つIoT機器の増加に伴い、情報漏洩や不正アクセスといったリスクへの対応が不可欠になっています。この資格を通じて、セキュアな設計や脅威への意識を高めることで、より安全性の高いシステム開発が可能になるでしょう。
開発現場でのセキュリティ対策の重要性を理解し、実装段階からリスクを意識した設計を行うためにも有効な資格です。
6.IPA エンベデッドシステムスペシャリスト試験
IPAのエンベデッドシステムスペシャリスト試験は、高度情報処理技術者試験のひとつで、組み込みシステムの設計・開発に関する高度な知識と応用力を認定する国家資格です。
リアルタイム制御、ハードウェアとの連携、リソース制約下での最適化設計など、組み込み特有の技術課題に対応する能力が問われます。組み込みエンジニアにとっては、要求分析から設計、実装、検証までを高い品質で遂行する力を証明する指標となり、特に上流工程やリーダー職を目指す際に有効です。
また、安全性や信頼性が重視される製品開発において、システム全体を俯瞰した設計・管理能力を備えた技術者として、評価を得ることができるでしょう。
7.第一級陸上無線技術士
第一級陸上無線技術士は、総務省が認定する国家資格で、無線設備の設計・施工・保守・運用に関する高度な知識と技術を有することを証明するものです。
特に、大規模な陸上無線局や重要な通信設備の技術責任者として従事するためにはこの資格が必要です。電波法、無線工学、法規など幅広い専門知識が求められ、通信インフラの中核を担う技術者に適しています。
組み込みエンジニアは、IoT機器や無線センサなどの無線通信機能を持つ機器の開発において、電波の性質や通信品質、安全基準に関する深い理解が求められます。この資格を通じて、法規制を順守した高信頼・高品質な製品開発が可能となり、通信技術に強いエンジニアとしての評価を高めることができるでしょう。
8.工事担当者の総合通信
工事担任者の総合通信(総合種)は、総務省が認定する国家資格で、電気通信回線設備に端末機器を接続するための工事や技術的接続確認を行うために必要な最上位の資格です。電話回線、光回線、専用線などの幅広い通信設備に対応でき、すべての種類の端末接続工事を担えるのが特徴です。
組み込みエンジニアにおいては、IoT機器や産業用制御装置などの通信機能を持つ機器を設置・接続する際に、法的に適切な工事や試験が行えることが強みとなります。特に、現場対応や顧客サポート、評価試験などで回線接続の実務が発生する場合に、資格保持者であることで信頼性や対応力が向上し、業務の幅を広げる有効な手段となります。
9.電気工事士や電気主任技術者
電気工事士および電気主任技術者はいずれも電気設備に関する国家資格で、安全かつ法令に則った電気工事や保守管理を行うために必要な技術を証明するものです。
電気工事士は、一般住宅や工場などで電気配線・機器の設置を行う際に必要で、第一種・第二種があります。電気主任技術者は、主に高圧電力設備の保守・点検・管理を担う責任者向けの資格で、第三種から第一種までの区分があります。
組み込みエンジニアにとっては、産業用機器や電源回路、制御装置などを扱う際に、これらの電気系資格を持っていることで、実装や評価、現場設置作業に対する理解が深まり、安全性や信頼性の高い製品設計が可能になるでしょう。さらに、現場対応力が増すので、開発から運用まで一貫して関われるという強みも得られるはずです。
10.技術士
技術士は、文部科学省が認定する国家資格で、特定の技術分野において高度な専門知識と応用力を持ち、計画・設計・評価・マネジメントなどの業務を遂行できる技術者を認定するものです。21の技術部門がありますが、組み込みエンジニアの業務には「電気電子部門」や「情報工学部門」が関連します。
技術士は単なる技術力だけでなく、倫理観や社会的責任、課題解決力も重視されるため、上位職やプロジェクト責任者としての信頼性を高められる資格です。組み込み分野では、安全性や信頼性が重視されるシステム開発、公共インフラ、産業機器などの分野で、仕様策定や設計審査を担う業務で資格を活かすことができます。
専門性を体系的に証明し、技術者としてのキャリアを大きく後押しする資格といえるでしょう。
11.OPCEL
OPCEL(オプセル)とは、「組込みプラットフォーム技術者認定資格」の略称であり、組み込みシステム分野における標準化されたスキルを認定する資格です。特に、リアルタイムOS(ITRON)や標準ミドルウェア、開発プロセスに関する知識を体系的に評価する点が特徴です。
組み込みエンジニアにとってOPCELを取得することは、実務で必要とされるOSの構造理解や効率的な開発手法の習得に直結します。特に、複雑化する組み込み機器の開発現場では、標準技術の理解が不可欠であり、OPCELの知識はチーム内での円滑な開発や品質向上にも大きく貢献するでしょう。
12.iNARTE-PS
iNARTE-PS(iNARTE認定製品安全エンジニア)は、製品の安全性に関する専門知識と技術力を認定する国際資格です。電気・電子機器における安全設計、規格適合、リスク評価などをカバーしており、製品の設計段階から安全性を確保するスキルが求められます。
組み込みエンジニアにとっては、ハードウェアやソフトウェアが関わる製品において、法規制や国際規格(IEC、ULなど)を踏まえた安全設計を行う能力が重要です。iNARTE-PSを取得することで、安全要件を満たす製品開発に貢献できるだけでなく、グローバル市場への対応力も高めることができます。特に医療機器や産業機器など、高い安全基準が求められる分野での信頼性向上に役立ちます。
13.LPIC
LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、Linuxの知識と技術力を認定する国際資格で、Linuxシステムの操作、管理、トラブルシューティングに関するスキルを段階的に評価するものです。
組み込みエンジニアにとって、Linuxは多くの機器に採用されている組み込みOSのひとつであり、その理解は開発効率や保守性に直結します。LPICを取得することで、カーネルやファイルシステム、ネットワーク設定など、Linuxの基礎から応用までを体系的に習得でき、実務での信頼性も高まるでしょう。
特に、IoT機器や産業機器などでLinuxベースの組み込み環境が増える中、LPICは技術力の裏付けとして大いに役立ちます。
14.ETEC
ETECは、組込み技術者向けのスキルを客観的に評価する資格で、組込みソフトウェアに関する基礎知識や開発能力を問う試験です。
ETECにはクラス1(通称:ETEC)とクラス2(通称:ETEC2)があり、ETECは主に初級〜中級技術者を対象に、C言語やリアルタイムOS、開発プロセスなどの基本的な技術力を評価します。一方、上で紹介したETEC2はより応用的な内容が問われ、実務での設計力やトラブル対応力、開発効率化の知識などが求められます。
組み込みエンジニアにとってETECを取得することは、現場で必要な技術を体系的に学ぶきっかけとなり、即戦力としてのスキル証明にもなります。
15.機能安全の認証機関の資格認定
機能安全の認証機関による資格認定は、ISO 26262(自動車)、IEC 61508(産業機器)などの国際規格に基づき、安全性を確保するための知識と実務能力を評価する資格です。
代表的なものに、TÜVやExidaが発行する「機能安全エンジニア」や「Functional Safety Professional」などがあります。これらの資格は、安全設計、リスク分析、フェールセーフ機構などの理解を深めるもので、組み込みエンジニアが高信頼性を求められる製品開発に関わる際に極めて有用です。
特に、自動車、医療機器、産業用ロボットといった分野では、機能安全の知識が必須となっており、資格取得により国際的な安全基準への対応力と技術者としての信頼性を高めることができるでしょう。
16.プロジェクトマネジメント関連資格
プロジェクトマネジメント関連資格には、PMPやIPMA、PRINCE2などがあり、プロジェクトの計画、実行、監視、完了までの一連のマネジメントスキルを体系的に学べる国際的な資格です。
組み込みエンジニアは、技術だけでなく開発スケジュールやチーム管理、コスト管理にも関与する場面が増えており、これらの資格は業務の円滑な遂行に役立つでしょう。特に、マルチベンダーや多国籍チームとの連携が求められるプロジェクトでは、共通言語としてプロジェクトマネジメントの知識が有効です。
この資格を取得することで、技術者から上流工程へのステップアップやマネジメント職へのキャリアパスが開け、組み込みエンジニアとしての市場価値向上にもつながるでしょう。
17.システムアーキテクト
システムアーキテクト試験は、IPAが実施する国家資格で、システム全体の構想、要件定義、設計、運用までを俯瞰的に捉える力を問う高度情報処理技術者試験のひとつです。
組み込みエンジニアにとっては、ハードウェアとソフトウェアが密接に連携する製品設計において、全体最適なアーキテクチャを構築するための論理的思考力や調整力が求められます。システムアーキテクト資格を取得することで、上流工程における要件整理や設計方針の立案など、開発リーダーや設計責任者として活躍する素地が養われます。
また、顧客や関係部門との折衝能力も評価されるため、技術とマネジメントの両面でキャリアを広げる上で有効な資格といえるでしょう。
18.情報処理安全確保支援士試験/SC
情報処理安全確保支援士試験/SCは、IPAが実施する国家資格で、情報セキュリティに関する高度な知識と実務能力を問う試験です。暗号技術、アクセス制御、脆弱性対策、インシデント対応など幅広い分野をカバーしています。
組み込みエンジニアにとっても、IoT機器や車載システムなどネットワーク接続される製品が増える中で、セキュリティ対策は避けて通れません。この資格を通じて、セキュアな設計や実装、脅威分析の力を身につけることができ、製品の信頼性向上やトラブルの未然防止に貢献できます。安全性が重要視される現代の開発現場においては、評価を高められる資格といえるでしょう。
組み込みエンジニアの資格の選び方
ここまで、組み込みエンジニアにおすすめの様々な資格を紹介してきましたが、どの資格を選べばよいのでしょうか。ここでは資格の選び方を解説します。
キャリアの目的に合った資格を選ぶ
組み込みエンジニアとしてキャリアを築くためには、自分のキャリアの目的に合った資格を選ぶことが重要です。
組み込みエンジニアとひと口に言っても、その活躍の場は多岐にわたり、求められるスキルや知識も異なります。そのため、自分が目指す分野やキャリアパスに適した資格を選ぶことで、専門性を高め転職や昇進といった場面でも有利に働きます。
例えば、マイコン制御に強みを持ちたいのであれば「ETECクラス2」などが有効ですが、IoTやAI領域に進みたいのであれば「Python技術者認定試験」や「無線技術士」「情報セキュリティマネジメント試験」などの資格が適しているでしょう。また、マネジメント職を目指すならPMPやIPMAなどが役立ちます。
逆に、方向性を定めずに汎用的な資格だけを取得しても、希望する職種や業界から求められるスキルとのミスマッチが生じ、アピール力に欠けてしまう可能性があります。
資格の難易度と学習時間をチェックする
組み込みエンジニアとして資格を選ぶ際は、その難易度と学習時間を事前にチェックすることが大切です。
資格によって求められる知識のレベルや合格までに必要な学習時間は大きく異なります。自分の現在のスキルや学習に充てられる時間を考慮せずに資格を選んでしまうと、途中で挫折したり、無駄な時間を費やしたりするリスクが高まります。また、難易度と学習負荷を把握しておくことで現実的な計画が立てやすくなり、効率的な学習が可能になります。
資格の公式サイトで試験範囲や出題レベル、合格率などの情報を確認しましょう。多くの資格団体は、標準的な学習時間の目安を公表しています。ほかにも、SNSや資格取得ブログ、YouTubeの体験談などでも、実際に受験した人のリアルな学習時間や難易度の感想を知ることができるので参考にしましょう。
現場で評価される資格かどうかを確認する
組み込みエンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、現場で評価される資格かどうかを事前に確認することが重要です。資格を取得しても、現場のエンジニアや企業からの評価が低ければ、転職や昇進につながらない可能性があります。
そのため、資格取得を検討する際には、実際に業界でどのような資格が評価されているかを調査することが重要です。たとえば、求人票に「歓迎資格」として明記されているものは、企業が実務能力の証明として重視している傾向があります。また、現役エンジニアや転職エージェントにヒアリングすることで、現場のリアルな声を知ることも可能です。
現場で評価される資格を見極めることで、組み込みエンジニアとしての信頼性と将来性を高めることができるでしょう。
今後の技術トレンドを見据える
組み込みエンジニアとして資格を選ぶ際には、今後の技術トレンドを見据えることが重要です。
技術の進化が速い組み込み業界では、現在主流のスキルや知識が数年後には通用しなくなる可能性があります。だからこそ、これから求められるスキルに対応した資格を選ぶことで、将来的にも通用するエンジニアとしての価値を維持・向上させることができます。
例えば、IoTやAI搭載デバイスの普及により、今後は組み込みAIや無線通信、セキュリティに関連する技術スキルのニーズが高まると見込まれます。こうした分野に関する資格を取得しておくのがよいかもしれません。
『組み込みエンジニアの将来性は?将来に対するよくある不安、活躍する方法も解説!』
組み込みエンジニアの就職・転職ならベスキャリ機電で
組み込みエンジニアとしてキャリアを築く上で、関連資格の取得は技術力の証明だけでなく、専門知識の深化や市場価値の向上にもつながります。資格取得を目指すことで、設計から開発、運用までの幅広い知識を体系的に習得でき、現場で即戦力として活躍できる力が身につきます。ぜひ資格の取得を検討してみてください。
また、資格を取得することで転職活動をよりスムーズに進めることができるはずです。組み込みエンジニアとして転職をしたい人は「ベスキャリ機電」をご利用ください。「ベスキャリ機電」は機電分野に特化した転職エージェントです。運営歴が15年以上あり、非公開求人を含む豊富な求人情報を取り扱っているので、資格やスキルに見合った最適な求人を紹介します。
また、専任のキャリアアドバイザーがあなたの経験や希望に寄り添い、履歴書・職務経歴書の添削から面接対策まで丁寧にサポートします。最新の業界動向を踏まえたアドバイスを提供し、転職活動を効率よく進められる環境を整えています。組み込みエンジニアとしてさらなるステップアップを目指すなら、ぜひベスキャリ機電にご相談ください。