Rubyエンジニアとしてフリーランスで働けるのか、収入を稼いでいけるのか、未経験からでもRubyで独立することはできるのかなど、疑問を持っている人は多いのではないでしょうか。フリーランスにはメリットがありますがもちろんリスクもあるので、必要な情報を得て稼いでいくためのポイントを抑える必要があります。

この記事では、Rubyフリーランスとして働くメリットやリスクを紹介するとともに、必要なスキルや年収の相場、年収を高めるためのポイントについて詳しく解説していきます。

Rubyのフリーランス案件の近況

まず、Rubyのフリーランス案件の近況をみておきます。

Rubyの案件数

Rubyの案件数は多いのでしょうか。案件数が多くなければ、フリーランスとして収入を得ていくことが難しい可能性があるので、先に確認しておきましょう。

Rubyエンジニアの調査レポート」を見ると、フリーランス案件数ランキングにおいてRubyの案件数は5位であり、案件比率は10.7%となっています。ほかの上位の言語とも比率が大きく変わらないことから、Rubyの案件は豊富にあるということがわかります。

また、Ruby案件ではRuby on Railsがよく用いられますが、2024年の「案件が多いフレームワークランキング(プログラミング言語)」でも、Ruby on Railsは10.4%で4位となっています。このように、Rubyのフリーランスの需要は大きいことがわかります。

出典:SOKUDAN Magazine ( https://magazine.sokudan.work )

Ruby案件は増加している

Rubyのフリーランスの需要が大きいことはわかりましたが、この需要は増加傾向にあるのでしょうか。

RubyのフレームワークであるRuby on Railsの市場動向を見ると、Indeed Japanで公開されている求人数は2021年1月に1万7千件だったのが、2024年1月には8万1千件になっており、求人数は年々増加していることがわかります。

そしてこれは、「DXを進める企業が増えるとともにRailsを含むWeb系エンジニアの求人数が増加している」と推測されています。今後もDX化は進むと考えられるので、Ruby案件は増加していくと考えられます。

フリーランスエンジニアとは?職種やリスク、仕事獲得方法などを解説

Rubyのフリーランスのメリット

では、Rubyのフリーランスになることでどのようなメリットが得られるのでしょうか。

自由な働き方ができる

Rubyフリーランスの大きな魅力のひとつは、自由な働き方ができることです。フリーランスとして働くことで、働く時間や場所、プロジェクトの選択などを自分で決定できるため、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能になります。

上の「Rubyエンジニアの調査レポート」でも、Rubyのフリーランスの稼働日数は週3日以下の案件が61%超となっていますし、フルリモート案件は82%超となっています。また、「フリーランスエンジニアとしての働き方についてのアンケート調査」でも、「働く時間に縛られない」「働く場所に縛られない」の割合が高くなっています。

このように、Rubyフリーランスとして働くことで、時間や場所に縛られず、自分らしい働き方を実現することができるのです。

経験やスキル、人脈を広げられる

Rubyのフリーランスとして働くことで、経験やスキル、人脈を広げることができるでしょう。

フリーランスは案件ごとに異なるプロジェクトに携わる機会が多く、そのたびに新しい技術や業務フローに触れることで、実践的な経験を積み重ねやすい環境にあります。また、複数の企業やチームと関わることで、自然と人脈も広がり、次の案件獲得にもつながる可能性が高まります。

さらに、フリーランス同士の勉強会やオンラインコミュニティなどを通じて、エンジニア同士の交流も盛んであり、情報共有や新たな案件紹介など人脈の面でも大きなメリットがあります。Rubyのフリーランスとして活動することで、仕事を通じて実務経験やスキルを高めながら、価値ある人脈も広げていくことができるでしょう。

収入アップが期待できる

Rubyエンジニアとしてフリーランスになることで、収入アップが期待できます。フリーランスは案件ごとに単価交渉ができ、自分のスキルや経験に応じて高単価案件を選ぶことが可能です。特に、RubyはWebアプリ開発やスタートアップ企業でのニーズが高く、エンジニア不足も相まって報酬水準が上がりやすい傾向にあります。

また、会社員では企業ごとに給与水準が決まっており、スキルを上げてもすぐに収入に反映されにくい傾向があります。しかしフリーランスであれば、スキルアップが直接報酬に反映されやすいため、努力が成果に結びつきやすいといえます。

これはRubyのみではなくフリーランスエンジニア全体のデータですが、「フリーランスエンジニアとしての働き方」の調査を見ると、フリーランスエンジニアになって収入は上がったかという質問では59.5%の人が上がったと回答しています。フリーランスのRubyエンジニアになることでも、同じように年収アップが期待できるでしょう。

Rubyのフリーランスの収入

Rubyのフリーランスの収入はどれほどでしょうか。ここでは、RubyとRuby on Railsのエンジニアの平均収入を紹介します。

Rubyエンジニアの平均

フリーランスのRubyエンジニアの平均年収について紹介します。「Rubyエンジニアの調査レポート」を見ると、Rubyエンジニアの平均年収は1,134万円であり、平均年収ランキングでは6位となっています。また、案件単位で見ると、案件ごとの平均月収は94万円となっています。

Rubyエンジニアは、高い専門性と安定した需要に支えられ、フリーランスとしても高い年収を実現しやすい職種であるということがわかります。特に、Ruby on Railsを使ったWebアプリケーション開発の経験が豊富なエンジニアや、フロントエンドやインフラなど幅広いスキルを持つフルスタックエンジニアであれば、平均以上の年収を得やすくなるでしょう。

Ruby on Railsの平均

RubyのフレームワークであるRuby on Railsの案件も多いので、その平均単価も紹介します。

2024年の「Ruby on Railsエンジニアの調査レポート」のフレームワークごとの年収ランキングでは、平均年収は1,288万円であり2位となっています。そして、Ruby on Rails案件の平均月収は107万円となっています。

また、全案件の10.4%がRuby on Rails関連であり、案件数ランキングで4位に入っています。このことから、Ruby on Railsは高単価かつ豊富な案件数を誇るフレームワークといえるでしょう。

Rubyのフリーランスのリスク

Rubyのフリーランスにはどのようなリスクがあるのでしょうか。

将来人気が下がる可能性

Rubyエンジニアとしてフリーランスで働く場合、将来的にRubyの人気が下がる可能性がある点には注意が必要です。

プログラミング言語は時代のニーズや技術トレンドに大きく左右されるため、現在主流の言語であっても、数年後には需要が減少する可能性があります。特にRubyはWeb開発に特化しており、他の言語に比べて新しい分野への対応力に限界があるとされることもあります。

Rubyは主にRailsを用いたWebアプリケーション開発に強みがあるものの、AIやIoTといった新分野では採用事例が少なく、需要の面で他言語に押される可能性も否定できません。しかし、現在でも多くの企業がRuby on Railsを活用しており、特にスタートアップや中小企業のWebサービス開発では根強いニーズがあるのも事実です。

社会的信用が低い

Rubyエンジニアとしてフリーランスで活動する場合、会社員に比べて社会的信用が低くなる点には注意が必要です。企業に属さないフリーランスは、収入が不安定と見なされやすく、継続的な収入の証明が難しいことから、会社員よりも信用を得にくい傾向があります。

実際、「フリーランスエンジニアとしての働き方」の調査を見ると、「フリーランスエンジニアになって感じたデメリット」として、「社会的信用が低い」がもっとも高くなっています。この調査はRubyだけでなくフリーランスエンジニア全体を対象にしていますが、やはりフリーランスの社会的信用は低いようです。

社会的信用は、住宅ローンやクレジットカードの審査、賃貸契約など、日常生活のさまざまな場面で関係してきます。Rubyのフリーランスは社会的信用が低くなりやすいため、事前に収入証明や書類の準備、フリーランス向けサービスの活用などの対策を講じることが重要です。

事務作業が必要

Rubyエンジニアとしてフリーランスで活動するには、開発以外にも事務作業が必要になる点を理解しておくべきです。

フリーランスは企業に所属していないため、営業活動、請求書の発行、経理処理、確定申告など、すべての事務作業を自分で行う必要があります。これらの業務は収入には直結しませんが、適切に対応しないと報酬の回収が遅れたり、税務上のトラブルを招く可能性があります。

クライアントへの請求漏れや入金管理のミスがあると、収入に直接影響を与える可能性がありますし、確定申告の準備を怠ると税金の過不足やペナルティが発生することもあります。Rubyフリーランスは、開発業務だけでなく事務作業も必要になるので、時間管理と効率化の工夫をしなくてはならないということを覚えておきましょう。

将来の社会保障が少ない

Rubyエンジニアとしてフリーランスで働く場合、会社員と比べて将来的に受けられる社会保障が少ない点には注意が必要です。

会社員であれば、厚生年金や健康保険、雇用保険、労災保険といった各種社会保障に自動的に加入でき、保険料の一部は会社が負担してくれます。しかしフリーランスは、それらの制度に自ら手続きして加入し、保険料も全額自己負担で支払う必要があります。特に年金については、原則として国民年金のみの加入となるため、老後に受け取れる年金額が会社員より少なくなる可能性があります。

ただ、こうしたリスクをカバーするために、フリーランスでもiDeCo(個人型確定拠出年金)や国民年金基金、小規模企業共済などの制度を利用することで、将来の備えを強化することは可能です。Rubyのフリーランスは将来の社会保障が少ないというリスクがあるため、自主的な備えと制度の活用が重要となるのです。

Rubyのフリーランスの職種・業界

では、Rubyのフリーランスはどのような職種や業界の案件を行うことになるのでしょうか。「Rubyエンジニアの調査レポート」をもとに解説します。

職種

調査を見ると、Rubyを使用するフリーランスの職種として最も多いのは「バックエンドエンジニア」であり、全体の91.9%を占めています。

Rubyは、Webアプリケーション開発において高い生産性を誇るフレームワーク「Ruby on Rails」と密接に結びついています。Railsは、データベース操作やルーティング、API構築など、バックエンドに必要な機能を効率よく実装できるため、多くの企業で採用されています。その結果、Rubyエンジニアの需要は主にバックエンド開発に集中していると考えられます。

このような背景から、RubyのフリーランスエンジニアはWebサービスのサーバーサイド開発を中心に案件を受けることが多くなります。小規模なスタートアップなどでは、バックエンドに加えてフロントエンドの実装やインフラ構築も任されることがあり、いわゆる「フルスタックエンジニア」としての役割を求められる場合もあります。

業界

Rubyのフリーランスが関わる業界についての調査では以下のようになっています。

業界 割合
SaaS 19.19%
EC・メディア 16.16%
Web制作 11.11%
その他IT関連 8.08%
HRテック 7.07%
システムインテグレータ 7.07%
マッチング 5.05%

Rubyのフリーランスエンジニアが関わる業界は多岐にわたりますが、最も多いのはSaaS業界で、全体の19.19%を占めています。SaaSは、継続的な機能開発や高速なリリースが求められる分野であり、開発スピードに優れたRuby on Railsとの相性が非常に良く、案件が多くなっています。

また、EC・メディア業界も多く16.16%となっています。ECサイトや情報発信型のメディアにおけるWebアプリケーションの構築・運用にはRubyが使われています。これらの業界では、頻繁な機能追加や運用改善が求められることが多いので割合が高くなっています。Web制作業界も11.11%と一定の割合を占めており、コーポレートサイトやサービスサイトなど、比較的軽量なアプリケーション開発にRubyが選ばれるケースも見られます。

Rubyのフリーランスが年収を高めるためのポイント

Rubyのフリーランスが案件を得続けながら、年収を高めて稼いでいくにはどのような点を意識すればいいのでしょうか。プログラミングスキル、テスト・デバッグスキル、Ruby on Railsの知識・スキルは必須なので、それ以外に何が必要かを解説します。

周辺知識の習得

Rubyのフリーランスとして年収を高めるためには、Ruby単体のスキルにとどまらず、周辺知識を積極的に習得することが重要です。特に、Web開発全体の理解やインフラ、データベース、セキュリティ、API連携などの知識があることで、クライアントからの評価が高まり、より高単価な案件に挑戦できるようになります。

さらに、Vue.jsやReactなどのフロントエンド技術と組み合わせて開発できるようになると、フルスタックエンジニアとしての価値が高まり、単価交渉もしやすくなるでしょう。

Rubyに関連する周辺技術を習得することで、より高度な案件を受けられるようになり、フリーランスとしての年収アップが現実的に目指せるはずです。

マネジメントを学ぶ

Rubyのフリーランスとして安定して活動するためには、マネジメントを学ぶことも重要です。

マネジメントスキルを身につけることで、単なる開発作業にとどまらず、プロジェクトの進行管理やチームの統括など、マネジメント案件にも対応できるようになります。マネジメント経験があるRubyフリーランスは、クライアントから「開発と進行管理を任せたい」と信頼されやすくなり、報酬面でも優遇される傾向があるのです。

また、PMやテックリードの役割を担えることで、受注できる案件の幅が広がり、結果として収入の安定化や増加につながるでしょう。Rubyのフリーランスとして継続的に案件を得ながらキャリアアップを目指すには、マネジメントスキルの習得が大きな武器となるはずです。

資格を取得する

Rubyのフリーランスとして活動する際には、資格を取得することもひとつの有効な手段です。資格を保有していることで、技術力の証明ができ、クライアントからの信頼を得やすくなります。特にフリーランスは実績やスキルの裏付けが求められる場面が多いため、資格があることで「一定の知識とスキルを持っている」と客観的に示すことができます。

例えば、「Ruby技術者認定試験」や「基本情報技術者試験」といった資格を取得していると、未経験のクライアントとのやり取りでも技術レベルを示しやすくなるでしょう。Rubyのフリーランスとして活動する際には、このように資格を取得して自分のスキルを証明できるようにしておくことがリスク対策にもつながります。

エージェントを利用する

Rubyのフリーランスとして安定して案件を獲得するためには、エージェントを利用するのも有効な手段です。

エージェントを活用することで、自力では見つけにくい高単価案件や長期プロジェクトへの参画が可能になるほか、契約や単価交渉といった煩雑な業務を代行してもらえるため、開発に集中しやすくなります。また、営業活動の手間を減らし、継続的な案件供給を期待できるのも大きなメリットです。

さらに、エージェントはフリーランスエンジニアのスキルや希望にマッチした案件を紹介してくれるため、無理なく自分に合った仕事を見つけやすくなります。エージェントをうまく活用すれば、Rubyフリーランスとしての不安定さや孤独感を軽減し、より安定したフリーランスライフを実現しやすくなるでしょう。

Rubyのフリーランスエンジニア求人ならベスキャリITで

Rubyのフリーランス案件は、需要が高く継続的に供給されているため、スキルと実績があれば安定して稼ぐことが可能です。高単価・長期・リモートといった好条件の案件も豊富に存在するので、自分のライフスタイルや働き方に合わせた案件選びがしやすいのも大きな魅力でしょう。

「ベスキャリIT」はフリーランスエンジニアに特化したサービスであり、RubyやRuby on Railsに特化した案件を多数保有しています。高単価や長期、リモート案件も多く、安定した収入を目指すフリーランスにおすすめです。また、キャリアアドバイザーのサポートが充実しているため、面接対策や職務経歴書の添削、単価交渉やスキルに合わせたキャリア形成も相談可能です。

RubyやRuby on Railsを活かしてキャリアアップしたい方、安定したフリーランスライフを送りたい方は、ぜひベスキャリITの利用を検討してみてください。

ベスキャリITの無料会員登録はこちら

ベスキャリITのRubyのフリーランス案件は以下のページで紹介しています。

Rubyのフリーランス案件はこちら

シェアする