機械学習のスキルを活かして副業をできるのか知りたい人や、副業でAIやデータ分析の案件を受けてみたいけどどう始めればいいかわからないという人もいると思います。

近年のAI技術の進展により、機械学習に関する知識やスキルを求める企業やプロジェクトは増加傾向にあります。ただし、副業として取り組むには、案件探しのノウハウや実務経験の有無、スキルレベルに応じた戦略が重要です。

この記事では、機械学習を活かした副業のニーズ、副業のメリット、単価、副業に必要なスキル、具体的な開始方法などを解説します。

機械学習エンジニアの副業ニーズが高まっている

機械学習エンジニアの副業のニーズは高まっていますが、どのような理由なのでしょうか。

AI市場の拡大

機械学習エンジニアの副業ニーズが高まっている背景には、AI市場の成長があります。 総務省の「令和6年版 情報通信白書」によれば、世界のAI市場規模(売上高)は2022年に前年比78.4%増の18兆7,148億円にまで成長し、2030年までさらに加速度的な拡大が見込まれているとされています。

このようにAI市場が世界的に成長を続ける中で、企業は機械学習技術を活用したプロジェクトを次々と立ち上げています。その結果、副業・フリーランスの機械学習エンジニアに業務を依頼するケースが増えているのです。

市場拡大によって、機械学習スキルを持つエンジニアには多くのチャンスが広がっています。副業としてスキルを活かすには絶好のタイミングといえるでしょう。

人材不足

機械学習エンジニアの副業ニーズが高まっている理由には、企業におけるAI人材の深刻な不足があります。 IPA(情報処理推進機構)の「DX白書2023」によると、AI導入における最大の課題として「AI人材の不足」を挙げた企業が全体の49.7%にのぼることが明らかになっています。

また、上の情報通信白書によると、日本企業におけるAI・データ解析の専門人材の不足は非常に深刻であり、50%以上の企業が人材不足を認識している状況です。中でも、「AI・データ解析の専門家」が「大いに不足している」と回答した企業は30%を超え、米国やドイツと比べてもその深刻さは際立っています。

こうした人材不足により、企業は外部の副業エンジニアやフリーランスに業務を依頼する流れが加速しているのです。

副業人材活用の推進

機械学習エンジニアの副業ニーズが高まっている背景には、政府や企業による副業推進の動きも大きく影響しています。 厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン整備」や制度的な後押しを進めており、企業も柔軟な働き方を受け入れる方向にシフトしています。

実際、企業側の受け入れ体制も整いつつあります。調査では、「副業人材を現在活用しており、今後も増員予定」と答えた企業が60%にのぼることが分かっており、今後も副業人材の活用が広がることが期待されます。

こうした環境の変化に伴い、ITエンジニアの副業経験率は約40%に達しており、機械学習スキルを活かした副業も現実的な選択肢として定着しつつあるのです。

機械学習エンジニアが副業をするメリット

では、機械学習エンジニアとして副業を行うメリットとはどのようなことなのでしょうか。

副収入を得られる

機械学習エンジニアが副業を行う大きなメリットのひとつは、本業とは別に副収入を得られることです。特に専門性の高い機械学習スキルは企業からの需要が高く、高単価の案件を受注できる可能性があるため、収入面での恩恵は大きいといえるでしょう。

正社員として働いている場合、給与体系は基本的に固定されており、短期間で収入を大きく増やすのは難しいのが現実です。昇給や賞与は会社の業績や評価制度に左右され、自分の努力がすぐに収入に反映されにくいという課題もあります。

その点、副業であれば自身のスキルや稼働時間に応じて報酬を得ることができ、努力次第で収入を伸ばすことが可能です。とくに機械学習のような高度な専門スキルがあれば、高単価案件に携わるチャンスも多く、正社員としての収入に加えて安定した副収入を積み重ねていくことができるでしょう。

スキルアップができる

機械学習エンジニアが副業を行うことで、実務を通じてスキルアップが可能になります。 本業とは異なる環境やプロジェクトに参加することで、幅広い知識や実践的な技術を習得できます。

たとえば、副業でスタートアップのAI案件に関われば、本業では経験できないような柔軟な開発や最新技術への対応を求められる場面に直面することなどもあるでしょう。こうした経験は、アルゴリズムの設計力やデータ処理の実装力を高めるだけでなく、問題解決能力や提案力といったビジネススキルの向上にもつながります。

このように、副業を通じて実践的なスキルを磨いていくことで、自身の市場価値を高めることができるのです。

キャリアの選択肢を増やせる

副業を通じて、機械学習エンジニアとしてのキャリアの選択肢を広げることができます。 本業とは異なる分野や企業のプロジェクトに関わることで、技術の幅を広げられるだけでなく、将来的な働き方の可能性を広げることにもつながります。

たとえば、副業案件を通じて出会ったクライアントや他のエンジニアとの関係が、将来的に転職や共同プロジェクト、フリーランスとしての独立といった新たなキャリアチャンスをもたらすことも少なくありません。また、異業種やベンチャー企業とのつながりを持つことで、自分のスキルがどのように評価され、活用されるかを知る良い機会にもなります。

また、副業で異なる業界のAIプロジェクトに関われば、金融や医療、製造などさまざまな分野の知識と課題に触れることができます。こうした多様な経験は、将来的にフリーランスや起業、他社への転職といった選択肢を検討する際にも大きなアピール材料になるでしょう。

機械学習エンジニアの副業の単価とは

機械学習エンジニアの副業は、他のIT職種と比べても高単価であることが特徴です。

実際、「フリーランス・副業案件の平均年収・時給が高い職種ランキング」では、機械学習エンジニアの平均年収は1,251万円、時給換算で約6,208円となっており、報酬の相場が高水準となっています。

また、「IT人材の副業に関する実態調査」を見ると、副業としての稼働時間は週5〜10時間未満という人が24%ともっとも多くなっています。これくらいの短時間でも、機械学習エンジニアであれば報酬の水準が高いので、高収入を得られる可能性が高いです。

このように、機械学習エンジニアは限られた時間で効率よく稼げる副業として魅力的なポジションといえるでしょう。

出典:SOKUDAN Magazine(https://magazine.sokudan.work/

機械学習エンジニアが副業を行うのに必要な能力

機械学習エンジニアとして副業に取り組むには、本業とは異なるスキルが求められる可能性があります。ここでは、機械学習エンジニアが副業を成功させるために必要な主なスキル・知識を解説します。

プログラミングスキル

機械学習エンジニアが副業を行うには、実務レベルのプログラミングスキルが必要です。

副業では即戦力が求められるため、Pythonを中心としたプログラミング言語を使いこなせるスキルが求められます。具体的には、データの前処理、特徴量エンジニアリング、モデル構築・評価、さらには業務システムやWebアプリケーションへの実装まで、一連の工程に対応できるプログラミングスキルがあると理想です。

文法だけ理解していても応用力がなければ案件を獲得するのは難しいので、実践的なプログラミングスキルを身につけておきましょう。

ライブラリやフレームワークの知識

機械学習エンジニアとして副業案件で成果を出すには、機械学習に関する主要なライブラリやフレームワークへの理解も欠かせません。

実務では、scikit-learnやTensorFlow、PyTorchといったライブラリを活用してモデルの構築やチューニングを行うことが一般的です。また、XGBoostやLightGBMなどのブースティング系ライブラリも扱えると、案件の幅が広がるでしょう。さらに、データ処理ではNumPyやPandas、可視化にはMatplotlibやSeaborn、モデルの運用にはMLflowなど、目的に応じて適切なツールを使いこなせることが重要です。

このように、ライブラリやフレームワークを使いこなせることは、機械学習エンジニアが副業で即戦力として活躍するための重要な要素となります。

データベースの知識

機械学習エンジニアが副業で活躍するには、データベースに関する知識も不可欠です。

副業案件では、既存の業務データをもとにモデルを構築するケースが多いため、SQLを使ってデータベースから必要な情報を抽出できるスキルが求められます。特にMySQLやPostgreSQL、SQLiteなどのリレーショナルデータベースに加え、MongoDBなどのNoSQLの扱いにも対応できると案件の対応幅が広がります。

また、データの前処理や集計、結合といった操作を効率よく行えることは、分析やモデル作成の精度にも直結します。さらに、大規模データを扱う案件では、クラウドデータベースへの理解もプラスになるでしょう。

数学や統計学の知識

機械学習エンジニアが副業案件を行っていくには、数学や統計学の基礎知識も重要です。

とくに線形代数、微分積分、確率・統計などは、機械学習アルゴリズムの理解に直結するため、一定レベルの知識が求められます。たとえば、重回帰分析や正則化、勾配降下法、主成分分析などの仕組みを理解していないと、なぜモデルがうまく動かないかを分析できないでしょう。

また、副業では短時間で成果を出す必要がありますが、アルゴリズムの動作原理や数理的背景を把握しておくことでトラブル対応やパフォーマンス改善もスムーズに対応できるはずです。数学や統計の知識はモデル構築の信頼性や応用力を支える土台となり、副業でも重宝されるスキルです。

機械学習の知識

副業で機械学習エンジニアとして活躍するには、機械学習の理論と実践の両面に関する知識が欠かせません。

具体的には、教師あり学習・教師なし学習・強化学習などの基本的な分類を理解し、それぞれに適したアルゴリズム(線形回帰、決定木、SVM、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなど)を状況に応じて選択・実装できる力が必要です。

また、精度向上や過学習の防止、モデルの解釈性を考慮したチューニングの知識も求められます。さらに、副業では限られた時間内で成果を求められるため、精度だけでなく処理速度や再現性も意識した設計能力も重要です。

コミュニケーション力

機械学習エンジニアの副業案件を行うには、技術力だけでなくコミュニケーション力も重要です。

副業ではクライアントと直接やり取りする機会が多く、要件のヒアリングや進捗報告、納品内容の説明などをスムーズに行う力が求められます。特に相手が非エンジニアの場合、専門用語をかみ砕いて伝える力や、課題に対する代替案を分かりやすく提示するスキルが必要になります。

技術的な貢献に加えて、円滑なコミュニケーションを通じて信頼を得られることが、副業で継続的に案件を獲得するためには必要になります。

機械学習の副業案件を得る方法

では、実際に機械学習に関する副業を始めるときには、どのようにして案件を獲得していけばよいのでしょうか。その方法を解説します。

エージェントに依頼する

副業やフリーランスに特化したエージェントを活用することで、自分に合った機械学習案件を紹介してもらえる可能性があります。

エージェントはスキルや希望条件をもとにマッチする案件を提案してくれるため、自分で営業や案件探しを行う手間が省けます。特に週1〜2日の稼働で可能な案件や、リモートワークに対応した副業案件も取り扱っているため、本業との両立もしやすい点がメリットです。

また、エージェントを通すことで、契約条件や報酬面の交渉も代行してもらえる場合が多く、はじめて副業をする人にとっても安心です。ただ、希望する案件がすぐに見つかるとは限らないため、複数のエージェントに登録したり、並行して副業紹介サイトを活用するのもよいでしょう。

企業と交渉をする

機械学習エンジニアとして副業を獲得する方法のひとつに、企業との直接交渉があります。近年は人材不足の影響から、業務委託やフリーランス向けの求人を出している企業が増えており、週2日〜などの柔軟な働き方でも受け入れてくれるケースが少なくありません。

特に、自身のスキルや実績が企業のニーズにマッチしていれば、副業としての参画を交渉によって実現できる可能性があります。前職で関わった顧客企業や、同僚・知人の紹介を通じてアプローチするのも有効でしょう。

ただし、この方法では自ら営業活動を行う必要があり、案件獲得のためには提案力や交渉力が必要になります。

副業紹介サイトで探す

副業紹介サイトを活用することで、機械学習エンジニア向けの案件を探すことができます。

クラウドソーシングやフリーランス向けの求人サイトでは、業務委託契約の案件やリモートワーク可能なプロジェクトなど、多様な条件の仕事が掲載されています。機械学習に特化した案件も増えており、自分のスキルや希望条件に合った副業を見つけやすくなっています。

ただし、自分で案件を検索・比較し、応募・提案する必要があるため、営業活動に近い対応が求められます。また、スキルや実績のアピールが重要になるため、ポートフォリオや実績資料の整備も欠かせないということに注意しましょう。

機械学習のフリーランス案件ならベスキャリITで

機械学習エンジニアの副業は、スキルを活かしながら副収入を得たり、キャリアの幅を広げたりできる魅力的な選択肢です。AI市場の拡大や人材不足といった背景から、副業のチャンスは今後ますます増えていくと考えられるでしょう。

しかし、初めて副業を始める場合には不安を感じる人も多いでしょう。そんなときにおすすめなのが、フリーランスのIT・機械学習エンジニア向けの案件紹介に特化した「ベスキャリIT」です。

ベスキャリITは運営歴が15年以上であり、常時10,000件以上の案件を保有しているので、機械学習やデータ分析といった高度なスキルを活かせる案件も多数保有しています。非公開求人や週2日〜の柔軟な働き方に対応した案件なども豊富にあるので希望に合った副業を見つけることができるはずです。

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