Javaのスキルでフリーランスとして働くにはどうすればいいのか、会社員と比べて本当に稼げるのかなどの疑問を持っている人もいると思います。Javaのフリーランスは需要が高い一方で、案件選びや単価交渉の方法などを抑えておかないと、安定的に収入を得ていくことが難しいかもしれません。

この記事では、フリーランスのJavaエンジニアの需要や将来性、案件の相場、必要なスキルセット、案件の探し方、成功するためのポイントなどを解説します。フリーランスを検討している人はぜひ参考にしてください。

Javaのフリーランス案件の近況と将来性

まず、フリーランスのJavaエンジニアの近況と将来性がどのようなものかを解説します。

Javaフリーランスの需要

フリーランスのJavaエンジニアの需要は大きいのでしょうか。「プログラミング言語に関する調査(2023年版)」の「転職で企業からのニーズが高い言語ランキング」を見ると、Javaは2位となっており、求人数比率では12.8%となっています。Javaは依然として多くの企業から高いニーズがあり、安定した需要が続いていることがわかります。

また、「プログラミング言語/開発環境に関するトレンド調査」を見ると、社会人エンジニアが業務で最も多く使用するプログラミング言語の1位にJavaがランクインしています。さらに、「Javaエンジニア案件の調査レポート」を見ると、Javaの案件数は全体の約8.2%を占め、案件数ランキングでは第6位と上位に位置しています。この数字からも、Javaのフリーランス市場での存在感と需要の高さがうかがえます。

これらのデータは、Javaフリーランスが今後も安定的に仕事を獲得できる可能性が高いことを示しており、技術力を活かして長期的に活躍できる将来性があると言えるでしょう。

出典:SOKUDAN Magazine(https://magazine.sokudan.work

Javaのフリーランスの働き方の傾向

フリーランスのJavaエンジニアはどのような働き方をしているのでしょうか。

上の「Javaエンジニア案件の調査レポート」の調査を見ると、Javaのフリーランスエンジニアの多くが柔軟な働き方を実現していることがわかります。稼働日数とリモート可否は以下のようになっています。

リモート可否 割合
フルリモート(在宅OK) 68.1%
リモート(一部可) 23.2%
リモート不可 8.7%
稼働日数 割合
週4〜5日 79%
週2〜3日 18.8%
週1日 2.2%

Javaフリーランスエンジニアの多くはリモート勤務が中心で、フルリモートが68.1%、一部リモート可が23.2%を占め、出社必須の案件はわずか8.7%でした。また、週4〜5日勤務の案件が79%と最も多く、安定した稼働を求められる傾向にあります。週2〜3日や週1日といった柔軟な働き方も一定数あり、スキルや希望に応じて多様な働き方が可能であることがわかります。

フリーランスのJava案件の職種・業界

また、Javaのフリーランスはどのような職種として働き、どんな業界の仕事を行うことになるのでしょうか。調査レポートの結果は以下となっています。

職種 割合
バックエンドエンジニア 76.09%
iOS / Androidエンジニア 10.14%
フロントエンドエンジニア 7.97%
プロジェクトマネージャー 2.17%
インフラエンジニア 1.45%
業界 割合
その他IT関連 44.93%
その他人材サービス 10.87%
システムインテグレータ 8.70%
人材紹介・派遣 5.07%
Webマーケティング 3.62%

上記のデータからも分かるように、Javaフリーランス案件の職種として最も多いのはバックエンドエンジニア(76.09%)です。これはJavaがサーバーサイドの業務システムやWebアプリケーション開発に多用されていることが背景にあります。

次いで、iOS/Androidエンジニア(10.14%)やフロントエンドエンジニア(7.97%)も一定数存在し、モバイルアプリやユーザーインターフェースの開発に携わる機会があるとわかります。

業界別では、その他IT関連(44.93%)が最も多く、システム開発会社や受託開発企業などでの案件が中心です。さらに、人材サービスやシステムインテグレータ、Webマーケティングといった業界にも案件が分散しており、フリーランスのJavaエンジニアは幅広い分野で活躍の場があるといえるでしょう。

Javaのフリーランスエンジニアの将来性

Javaのフリーランスエンジニアの将来はどうなるのでしょうか。将来も安定的に仕事をしていくことができるのでしょうか。

結論から言えば、Javaのフリーランスエンジニアには今後も高い将来性が期待されます。Javaは長年にわたり多くの企業のシステムやWebサービス、Androidアプリなどで使われ続けており、その信頼性や保守性の高さから、今後も企業の基幹システムや大規模プロジェクトで重宝されるでしょう。特に近年はDX推進の流れにより、既存システムの改修やクラウド対応のニーズが増加しており、それに伴いJavaの案件も安定して発生しています。

さらに、開発元であるOracleは2017年以降、Javaのリリースサイクルを大きく見直しました。Java 11以降、メジャーバージョンアップは6カ月ごとに行われており、2023年9月には最新のLTS版である「Java 21」がリリースされました。企業システムの置き換えやアップデートのタイミングに合わせた導入も進むと見られており、旧バージョンからの移行案件が今後も継続的に発生することが予想され、Javaエンジニアのニーズはさらに拡大するでしょう。

フリーランスエンジニアとは?職種やリスク、仕事獲得方法などを解説

Javaのフリーランス案件の報酬相場

Javaのフリーランス案件の報酬相場はどれくらいなのでしょうか。Javaのフリーランス案件の報酬相場は、エンジニアのスキルや経験、稼働形態、地域によって異なりますが、全体的に安定して高水準を維持しています。

たとえば、「Javaエンジニア案件の調査レポート」によれば、2025年のフリーランスJavaエンジニアの平均年収は840万円となっており、言語別では7位に位置しています。そして、平均月収は70万円、平均時給は4,170円となっています。高単価なプロジェクトに参画すれば時給8,000円以上のケースも存在しますし、経験5年以上の中堅・上級エンジニアであれば月100万円超の案件も受けることができるでしょう。

Javaフリーランスに必要なスキルセット

Javaのフリーランスエンジニアになるには、どのようなスキルセットが必要なのでしょうか。

Javaの技術スキル

Javaのフリーランスエンジニアには、まず前提としてJavaの高い技術スキルが求められます。

特に重要なのが、オブジェクト指向プログラミング(OOP)の深い理解です。加えて、Spring BootやHibernateといった主要フレームワークの習得は実務で必須とされます。REST APIの設計・実装、GitやMavenなどの開発ツールの操作スキルも現場で頻繁に求められる要素でしょう。

さらに、AWSやGCPなどのクラウドサービスや、Docker・Kubernetesといったモダンな開発環境への対応力があると、高単価な案件への参画チャンスが広がります。実践的なスキルの習得が、安定した案件獲得と収入アップの鍵を握っています。

フレームワークの知識

Javaのフリーランス案件では、フレームワークの知識が必須とされることがほとんどです。中でも特に重要なのが、Spring Framework(特にSpring Boot)です。企業の業務システムやWebアプリ開発に広く利用されていることもあり、Springを扱えるかどうかが案件選定の大きな分かれ目になります。

加えて、Hibernate(JPA)などのORMフレームワークも、データベース連携において頻繁に使用されます。これらを組み合わせて使いこなす力が、実務では強く求められます。

また、Thymeleafなどのテンプレートエンジン、JUnitによるテストフレームワークの知識も評価対象です。案件によっては、StrutsやPlay Frameworkといったレガシー/ニッチなフレームワークへの対応力が重宝されるケースもあります。複数のフレームワークに柔軟に対応できることが、フリーランスとしての強みとなるでしょう。

データベース・インフラ・セキュリティなど周辺スキル

Javaのフリーランスエンジニアには、データベース・インフラ・セキュリティといった周辺スキルも求められます。

たとえばデータベース分野では、SQLの基礎はもちろん、MySQLやPostgreSQL、Oracleといった主要なRDBMSの操作経験が求められます。加えて、JDBCやJPAなどJavaとの連携技術も実務では必要でしょう。

さらに、インフラ面では、AWSやGCPなどのクラウド環境の利用スキル、DockerやCI/CDツールの知識があると、よりモダンな開発環境に対応できます。Spring Securityを用いた認証・認可や、脆弱性対策への理解も、安心・安全な開発には欠かせないスキルです。

コミュニケーション力・提案力などのビジネススキル

Javaのフリーランスエンジニアとして継続的に案件を獲得するには、技術力だけでなく、コミュニケーション力や提案力といったビジネススキルも欠かせません。

クライアントとの要件定義や仕様調整の場面では、相手の意図を正確にくみ取り、自分の考えを論理的に伝える力がフリーランスには求められます。また、課題に対して改善策や代替案を提示できる提案力があれば、信頼されやすく、長期案件や再依頼にもつながりやすくなるでしょう。

さらに、報連相を適切に行うことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズなプロジェクト進行を実現できます。技術力とビジネススキルの両輪が、フリーランスとしての成功を左右するといえるでしょう。

フリーランスエンジニアに必要なスキルは以下の記事で詳しく解説しています。
フリーランスエンジニアに必要なスキル8選!職種別のスキル、注意点も

Javaフリーランスとして成功するためのポイント

フリーランスのJavaエンジニアとして案件を獲得しつづけ、安定的に高収入を得ていくには、どのようなポイントを抑えればよいでしょうか。

営業力を高める

Javaフリーランスとして成功するためには、営業力を高めることが重要です。フリーランスは自ら案件を獲得しなければならず、営業力がなければ自分のスキルや価値を適切にアピールできず、継続的な案件獲得が難しくなってしまいます。特に競争の激しいエンジニア市場においては、他のフリーランスと差別化できる「自己ブランディング力」や「提案力」が重要になるでしょう。

ポートフォリオを充実させ、案件ごとに的確な提案文を作成し、クライアントとのコミュニケーションを丁寧に行うフリーランスは、高単価かつ長期的な案件を安定的に受注することができる可能性が高まります。

このように、Javaフリーランスとして成功を目指すには、継続的に案件を得るための営業力を高めることが欠かせません。

資格を取得する

Javaフリーランスとして成功するためには、資格を取得することも効果的です。資格は自分の技術力を第三者が客観的に評価した証明となり、クライアントからの信頼を獲得しやすくなります。特に初対面のクライアントに対しては、実績だけでなく資格という明確なスキルの裏付けがあることで、案件受注の可能性が高まります。

Javaの国家資格である「Javaプログラミング能力認定試験」や、オラクル社が提供する「Oracle Certified Java Programmer」などは、実務スキルと密接に関連しており、体系的な知識の証明となるでしょう。さらに、資格があることで、未経験の領域へのチャレンジや単価アップ交渉にも有利に働くことがあります。

Javaフリーランスとしての信頼性と市場価値を高めるためには、資格を取得することを検討してみてください。

ポートフォリオを作る

Javaフリーランスとして成功を目指すには、ポートフォリオを作ることもポイントです。ポートフォリオによって自分のスキルや実績を具体的に示すことができ、クライアントに対して信頼性と実力をアピールすることができます。文章や口頭で説明するよりも、実際の成果物を見せることでスキルを直感的に理解してもらえ、案件の受注率が高まるでしょう。

例えば、GitHubに自身のソースコードを公開したり、ポートフォリオサイトに過去の開発実績や制作物を掲載したりすることで、クライアントはあなたの実力や得意分野を具体的に把握できます。さらに、Spring Bootを用いた業務システムや、フロントエンドと連携したAPI開発など、実務に近いアプリケーションを公開しておけば、即戦力としての印象を与えやすくなるはずです。

人脈を築く

人脈を築くことは、Javaフリーランスとして安定して案件を獲得するために重要です。特にフリーランス市場では、信頼性が案件獲得の鍵となるため、信頼できる人からの紹介は、他の獲得手段に比べて成功率が格段に高くなります。

実際、『フリーランス白書2023』によると、「直近1年間で仕事獲得に繋がったことのあるもの」の第1位は「人脈(知人の紹介含む)」であり、全体の70.6%が人脈経由で仕事を得ているという結果が出ています。

また、中小企業庁の調査でも、「顧客を獲得する方法」として「既存顧客からの紹介」が最も多く、次いで「友人・知人からの紹介」が3位となっており、人とのつながりが案件獲得において非常に有効であることがわかります。

Javaのフリーランス案件の探し方

では、人脈がないJavaフリーランスは案件が得られないかというとそうではありません。現在ではさまざまなサービスがあり、案件を得ることができます。ここでは、Javaフリーランスが案件を探す方法を解説します。

求人サイト

Javaフリーランスとして案件を獲得するには、求人サイトは有効な方法のひとつです。

求人サイトは、自身のスキルや希望条件にマッチした案件を効率的に検索できるプラットフォームであり、フリーランス向けのJava案件も多数掲載されています。とくにフリーランスエンジニアに特化した求人サイトでは、リモートワークや週3日から参画可能な案件、業務委託契約など、柔軟な働き方に対応したJava案件が数多く掲載されています。

一方で、求人サイトを活用する際には、常に最新の情報をチェックし、スピード感を持って応募することが重要です。人気の高いJava案件はすぐに募集が締め切られることも多いため、通知設定やお気に入り機能を活用して、チャンスを逃さない工夫が必要です。

このように、求人サイトを上手に活用することで、Javaフリーランスとして安定的に案件を獲得しやすくなるでしょう。

クラウドソーシング・マッチングサイト

Javaフリーランスとして案件を探す際には、クラウドソーシングやマッチングサイトの活用も有効です。

これらのサービスは、企業とフリーランスをオンライン上で結びつけるプラットフォームであり、案件情報を豊富に掲載しているだけでなく、契約・支払いなども一括で管理できる仕組みが整っています。特に、Javaに特化したプロジェクトも多数掲載されており、初心者から経験豊富なエンジニアまで、幅広い層のフリーランスが利用できる点が魅力です。

ただし、案件の競争率が高かったり、報酬水準にばらつきがある場合もあるため、条件や契約内容をよく確認し、自身のスキルとマッチする案件を見極めることが重要です。

フリーランスエージェント

Javaフリーランスが効率よく案件を獲得するためには、フリーランスエージェントを活用するのもおすすめです。

フリーランスエージェントは、Javaスキルを求める企業とエンジニアをマッチングしてくれる専門サービスです。利用者は希望条件やスキルセットを登録することで、自身に合った案件を紹介してもらえるため、案件探しの手間を大幅に省くことができます。また、契約内容の調整や報酬交渉、トラブル対応などもエージェントが代行してくれるため、業務以外の負担を減らせるのも大きなメリットです。

登録後には専任の担当者がつき、ポートフォリオの作成支援から面談対策までサポートを受けることができます。このようにフリーランスエージェントを活用すれば、Javaフリーランスとして希望に合った案件を効率的に見つけやすくなるでしょう。

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Javaのフリーランスは需要が高く、安定した案件の獲得や高収入が期待できる魅力的な働き方です。さらに、リモートワークや柔軟な稼働日数といった自由度の高い働き方も実現しやすく、自分のライフスタイルに合わせたキャリア設計が可能です。

フリーランスのJavaエンジニアとして活動する際は、フリーランスエージェントの利用がおすすめです。エージェントを活用することで、自分のスキルや希望条件に合った案件を効率的に見つけられるほか、営業活動や契約手続きの手間も軽減できます。このように、案件獲得から稼働後のサポートまで、さまざまなメリットを受けられるのが大きな魅力です。

「ベスキャリIT」は、フリーランスのエンジニアに特化したエージェントサービスです。Javaエンジニア向けの案件も豊富に掲載しており、経験やスキル、希望の働き方に応じて最適な案件を紹介しています。非公開案件や高単価案件、リモート勤務可能な案件も多数取り扱っており、柔軟な働き方を求める方にも最適です。

専任のコンサルタントが丁寧にヒアリングを行い、それぞれのキャリアプランにマッチした案件を厳選して提案してくれるため、ミスマッチの心配が少なく、長期的に安定した働き方を実現しやすくなります。契約・報酬面の交渉から稼働開始後のフォローまで、安心のサポート体制が整っている点も魅力です。ぜひご登録ください。

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ベスキャリITのJavaの案件は以下に掲載しているので、参考にしてください。

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